肝臓がんについて
大分大学消化器内科、大分医療センター消化器科、大分循環器病院消化器内科における肝臓がん症例1480例の原因はC型肝炎ウイルス(HCV)によるものが67.3%、B型肝炎ウイルス(HBV)によるものが16.5%、B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス以外によるものが14.8%でした。
B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス以外によるものの約半数がアルコールによるもので非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と思われる者が10%であった。
肝細胞がんは2005年がピークだが、2009年以降も減ってはいない。肝臓がんの原因はHCVの割合が減少し、NBNCの割合が増加、HBVは変化していない。
C型肝炎ウイルスに感染した人の60-70%は慢性肝炎となり、徐々に進行して肝硬変になった場合、年率約7%の頻度肝臓がんが発生するといわれています。
C型肝炎の場合、肝の線維化が進行すると肝がんの発生率が増します。その指標として血小板が有用とされています(約90%が一致)。そして、図のように階段を一段上がるのに約10年かかります。しかし、インターフェロンフリー治療が著効しウイルスを排除できた場合は、約4年で階段を降りるとされています。インターフェロンが効かなかった人も炎症を抑えることにより、この階段を上る速度をゆっくりすることが重要だと思います。
肝がんの治療について
肝がんの治療方法について
肝切除術
肝動脈塞栓術
肝動注療法
エタノール注入療法(PEIT)
マイクロ波熱凝固療法
ラジオ波熱凝固療法
ラジオ波凝固療法
ラジオ波凝固療法とは
Radiofrequency ablation(RFA)はマイクロ波よりも周波数の低いラジオ波(460-480 KHz)を用いて、腫瘍組織内に熱を発生させ、破壊する方法である。原理的には電気メスと同じで、発生する熱はジュール熱である。
現在、電極はHook typeとCool tip typeの2種類あり、電極の先端には温度センサーがついていたり、組織のインピーダンスが測定できる様になっている。